住宅ローンで収入合算をすれば連帯債務者になることを忘れていませんか

住宅ローンの連帯債務とは

まず、連帯債務とは、複数人が同一の債務について、それぞれ独立して全ての責任を負うことです。

住宅ローンであれば、借入をした人(多くはご主人)と同じ責務と返済の義務を負うことになります。

連帯債務者になれば、お金を貸した側(多くは銀行)は借入した人(多くはご主人)だけでなく連帯債務者(多くは奥様)に対しても住宅ローンの返済を求めることができます。仮にご主人が元気でいても、どちらに対しても請求することはできます。

一般に、人の借入に対する保証人なることや連帯保証人になることはとても抵抗があり多くの方は断ると思います。

それが住宅ローンの場合はとても抵抗感もなく、連帯債務者になってしまいます。

なぜ、安易に連帯債務者になってしまうんでしょうか?

もちろん、夫婦ですから一心同体ということで連帯債務者になる人もいます。

しかし、多くはその説明を受けていない場合が多いからです。簡単な説明はされるでしょうが連帯債務の意味まで詳しくは説明されないと思います。

それは、営業マンの知識不足もあります。

ですが、それ以外に連帯債務者に自動的になっている場合が多いようです。

収入合算してくださいは連帯債務者になること

営業マンから「連帯債務者になってください。」と言われれば「連帯債務者って何ですか?」と聞くこともあるでしょう。実際は、「収入合算してください。」と言われることが多いです。

住宅ローンには【収入合算】というものがあります。

収入合算とは借入したい人だけの収入では希望した金額の住宅ローンを借入できない時、配偶者の収入を合計して住宅ローンの借入をすることです。これを収入合算と言います。

収入合算=連帯債務者になる、ということになります。

収入合算すると、申込時だけでなく契約(金銭消費貸借契約)時にも署名と実印を押印することになります。

住宅ローンの借入をしたのが仮にご主人ということになると、奥様はそんなに抵抗感もなく、収入合算をして連帯債務者になることになります。

住宅の営業マンも連帯債務について詳しく説明すると奥様に収入合算をして連帯債務者になることを断られるかもしれないという不安感からも詳しく説明しないかもしれません。

ただ、決して収入合算をして連帯債務者になるなということではありません。

連帯債務の意味を理解しておいて欲しいだけです。

後で後悔しないために連帯債務者のことを知る

家づくりは夫婦共同の作業になります。夫婦で収入合算をして協力していくことは大事なことです。

でも、収入合算することは連帯債務者になることを理解しておきましょう。営業マンは詳しいことは説明しないことが多いので自分自身で理解することも必要です。

また、収入合算をしたら建物の名義も共有にしておきましょう。

住宅建築コーディネーター 黒﨑博司

少しの空き地があれば、空いている時だけ駐車場として貸せます